まだ雪のある頃、無二の釣友滝澤さんから「今年行かないと、この後10年は行けない」と突然の提案だった。聞けば、リニア新幹線の工事が始まると、大井川の源流域の下を通る事から、トンネル工事で一日500台を超えるダンプカーが行き来する事で、釣りは勿論一般人の立ち入りが出来なくなるという。
う~ん・・・・大井川源流と言えば、あのヤマト岩魚が釣れる貴重な渓だ。
また、この源流域には自然の流れをそのまま使った特設管理釣り場が昨年開設されたということで、実に魅力あるところとして昨年から耳にしていた。
う~ん・・・・大井川源流と言えば、あのヤマト岩魚が釣れる貴重な渓だ。
また、この源流域には自然の流れをそのまま使った特設管理釣り場が昨年開設されたということで、実に魅力あるところとして昨年から耳にしていた。
そんな話をした釣友の川崎さんが即答!!「そりゃあ、行くしかない。すぐに予約して!」と、
管理釣り場を運営する会社に連絡を入れるよう滝澤さんを急かした。
管理釣り場を運営する会社に連絡を入れるよう滝澤さんを急かした。
そして、こうした釣りには山と釣りの達人、先達として詳しい上原さんが一緒することは必然と、
早速お誘いしたところ「いやあ、気になっていたところ。何とか都合をつけて行くよ」と快諾。
ということで、上原・川崎・滝澤・赤羽・小生の5人で行くことに決定!3月初めの話である。
※残念ながらバネちゃんこと赤羽さんは、急きょ都合で行けなくなった。
早速お誘いしたところ「いやあ、気になっていたところ。何とか都合をつけて行くよ」と快諾。
ということで、上原・川崎・滝澤・赤羽・小生の5人で行くことに決定!3月初めの話である。
※残念ながらバネちゃんこと赤羽さんは、急きょ都合で行けなくなった。
そして、その上流部にある二軒小屋ロッジに行くのは宿泊者しか乗れない専用送迎バスで、自家用車の行ける畑薙第一ダムから1時間半、大井川の渓谷沿いに走る悪路?を揺られ揺られて行くのだ。
途中、3000mを超える南アルプス主稜や南陵への登山道が幾つもあり、その登山口に行くにはこの吊り橋を渡ってという事で、随所に架かっている。
この吊り橋は、高さが川面から50mもあろうか・・・長さは約200m。渡るには度胸がいるだけに、吊り橋を見て登山を断念する人もいるとか・・・何せ谷深い。
このロッジは宿泊定員が30名と大きさ規模からして超少ない。それでいて、腕利きのシェフが美味しい料理を提供してくれるという前情報に期待いっぱいだ。
どうもその昔、この一帯を所有している特殊東海パルプの接待用?そんな施設として建てられたものらしい。
しかし、長野を出てからここまで290km、途中の仮眠を入れて掛かった時間は15時間余り、正味8時間余りの道程にはいささか遠いと思わず唸る。
いつもなら釣り終わって納竿する時間だけに、到着してすぐに仕度していざ行かん!
この日は、出発時間も遅いことから、管理釣り場には入らずロッジ付近の渓でチョットやろうかという事にした。勿論、この辺りには放流していないという事だけに、天然岩魚のヤマト岩魚が釣れる?と言う期待もあっての事。しかし、後から聞いたことだが必ずしもヤマト岩魚だけがいるという事ではなく、
ニッコウ岩魚の方が多いと言う。その理由は分からない。
看板に偽りあり?と、思わず苦笑い。
「おいおい・・・ここに居るのはヤマトだけじゃないんだ」と、嬉しい本音を隠して憮然と繕っている滝澤さん。「無理もないよ、こんなに人出が多いところに原種ヤマトなんている訳ないよ」と、心には思っていてもなかなか言えるセリフじゃない。
25cm程の魚体が綺麗なニッコウ岩魚。四人が揃って釣り上ったが、竿が撓ったのは毛バリだけと意外な条件だった。
この後それぞれがキープサイズを2~3本魚籠に納めて、この日は小手調べと納竿したのだが、
まだ3時前だ。
まだ3時前だ。
チョット期待外れとはいうものの、まずは夕食前の宴会用にキープした岩魚を魚籠に納めてロッジに戻ることにしたが、釣りより○○の方が大事と言わんばかりで足取りが軽い。特に、先頭を歩く御仁は・・・である。
4時から入浴出来るとあって、まずは一番風呂に入って早速宴会スタート、まずは乾杯!!
何と、この山奥に美味しい生ビールがあること自体、いったいここは何処なんだと思うほど。
松井シェフから料理の説明・・・とてもこの山奥で食せるものでない。
美味しさと言うものは、やはり作り手の「お・も・て・な・し」の心があってのことと再確認した。
そんな晩餐だけに、どのくらい飲んだろうか・・・・まだ明るい4時過ぎから飲んでいただけに、早くも7時過ぎにはオヤスミナサイのメンバーもいた(え!?それは誰だ!!ケシカラン)
シェフと川崎さん、小生は遅くまで、話に花が咲いての楽しい貴重な時間を過ごしたのだった。
一夜明けて・・・7:00に朝食。8時半に指定された管理釣り場のポイントまで送ってもらった。
今回は#12~#15までで、ざっと3kmはあろうかの距離。川原に立つ#16の桃太郎旗が見えたら上がれば良いと聞いた。
ここが管理釣り場なんて、誰がそう見るか。この日は土曜日と言うのに、他に入渓した様子はない。
管理釣り場になってからまだ2年目。勿論、それまでは誰もが遊漁券を買えば入渓できるところだった。
そのころから残っているイワナの大型がいるかもしれないと言うものの、管理釣り場にはアマゴの成魚を放流しているという。
何と尺上のサイズを10日前に300本放流したというから凄い事だ。
しかし・・・・アマゴだけに、なかなかポイントがつかめない。
そりゃあ、イワナ釣りに長けている面々も、アマゴとなるとチョット勝手が違うのだろう。
しばらくはアタリも無い時間が過ぎて行ったのだが、次第に慣れて・・・・・、
そりゃあ、イワナ釣りに長けている面々も、アマゴとなるとチョット勝手が違うのだろう。
しばらくはアタリも無い時間が過ぎて行ったのだが、次第に慣れて・・・・・、
この淑女をどうしたら良いか・・・アマゴの尺上は初体験だけに迷っている。
看板を立てるという事は、守れない実際があるからなのか、残念な事である。
特設管理釣り場の案内パンフレット。
しかし、このエリアは明治28年に大倉財閥が、当時のお金で5万円で買ったという。南北38km、東西10数キロという2万5千ヘクタールの私有林。色塗りした南アルプスの主稜と南陵に挟まれた全部が私有林とは、それにしても・・・・。
今回の釣行は満足の一言に尽きるもので、もし、来年も入山できるなら、是非、今回はお目にかかれなかったヤマト岩魚との出会いを求めて再訪したいとメンバー達が口をそろえて言っていた。
大井川の自然に有難う!感謝。(完)